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葛飾区
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「子どもを犯罪から守るまちづくり講座」ステップ3開催報告

活動分野

子どもまちづくり

地域

亀有・青戸地域南綾瀬・お花茶屋・堀切地域立石・四つ木地域奥戸・新小岩地域柴又・高砂地域金町・新宿地域

去る9月16日(土曜日)14:00から16:00 亀有地区センターホールにて「子どもを犯罪から守るまちづくり講座」 第3ステップ が開催されました。

以下に開催報告をさせていただきます。

1.出席者

以下の皆さまに出席をいただきました。

合計 45名 

(1)PTA 29名

飯塚小 6名、柴原小 4名、末広小 4名、奥戸小 2名、綾南小 2名、新宿小 2名、双葉中 2名、千葉小3名、鎌倉小 1名、堀切小 2名、二上小 1名

(2)地区委員会 1名

堀切地区 1名

(3)推進会/行政 15名      

2.主催者挨拶 

(1)子どもを犯罪から守るまちづくり活動推進会 白石会長

こんにちは。今までに第1ステップとして子どもから犯罪にあった場所を教えてもらい第2ステップで見て回り、今日の第3ステップではどのように変えていくのかを考える大事なステップです。今日もよろしくお願いいたします。

3.第3ステップ

(1)説明

本日は、第4回講座を担当します。餌取です。

今日は、少しおさらいをしながら進めていきます。

この活動の目的は大人の責任でまちを安全にする、地域コミュニティーを構築することです。

子どもが安全に過ごせる環境を作れるのは大人です。

地域全体で子どもを守っていくのが大切です。

ステップ3では関係行政機関と改善策を検討します。

推進体制とタイムスケジュールを具体的に作成していくのが重要になります。

(2)事例紹介

推進会の竹内です。

それでは、実際の環境改善計画案を見てみましょう。

この環境改善計画案は具体的に書かれていると思いますか?

例えば、巡回パトロール強化というのはどこをまわっていくのでしょうか。

現地に再点検にいってみると、具体的に描くにはもう少しその場所を知る必要があると感じます。

地域の方数名に参加してもらった再点検では、その場で参加者から貴重な意見をいただけることがわかりました。実際、年配の方からも素晴らしい改善案をもらえたりしました。

その結果、パトロールについてもPTAの巡回がない土日に警察に依頼をしたり、道路から見えない遊具付近を見て回ったり、時間的にも塾帰りが多い21:00過ぎにも回ってもらうことなど具体的な対策につながります。

(3)ワーク(環境改善計画を作ってみよう):各校からの課題発表

新宿小では、人通りが少ないというところには民生児童委員さんなどにパトロールをお願いすると言った意見が出ました。

堀切地区ではトイレについて話をしました。20年前のトイレを前提に考えました。掃除はすぐに公園課に依頼しようと思いました。ペンキは子どもたちに依頼をしようと思いました。そのほかはライトをつけてもらうなどの意見が出ました。

お花茶屋地区では木の剪定について話し合いました。

木の高さについて考えました。

完全に子どもが死角になる高さを想定し、90センチくらいにしてもらい間引いてもらうのがよいのではないかという意見が出ました。一方、自然の木を残し、改善する案も出ました。枝が垂れ下がってくる部分のみ剪定するのがよいかと思いました。

末広小では。ベンチについて話し合いました。座りたいと思うベンチがあるといいと思いました。例えば、背もたれがないものを背もたれ付きにしてもらうですとか、子どもの高さのベンチにしてもらい、ベビーカーのお母さんが使いやすいベンチを作る意見がでました。

4.講演 千葉大学名誉教授 中村 攻先生

みなさんこんにちは。

説明を聞きまして、すごくわかりやすかったです。

私たちの活動は16年やっており、徐々に成果があがっていることを感じます。

今日の報告につきまして、簡単に感想を述べます。

新宿小からあがった、人通りの問題です。ワークショップをやるとわかりますが、昼間の地域の大人の姿が少なくなっています。昼間、子どもを見守る大人が少ないという環境でどうやって、子どもを見守る大人の目を増やしていくかはこの活動の課題です。

物理的な改善については、かなりの部分は解決されてきています。

余りに昼間に大人の姿が見えない中で大人の目をどうやって増やしていくのかというのが次のテーマとして出てきています。

子ども達が遊んでいる放課後に地域で生活をしている大人の姿が見えるまちにどのようにするかが課題になっているわけです。

一つの方向性は、昼間、地域で生活をしている高齢者の力を借りるということです。そういった高齢者の力をどう引き出すのかが、課題です。

新小岩地区では商店街にベンチを作っています。街の中にベンチを作り、高齢者に健康維持を兼ねて散歩をしてもらい休んでもらうという流れがでてきています。今後もこうした知恵が必要です。

次に堀切地区からでましたトイレの話です。

まず、現状を知る必要があります。日に何回掃除を誰がやっているのかを知ったうえで、回数や時間帯について具体的にお願いをしていく姿勢が大切です。要求をする前に、今、どうやっているのかを知り、地域の実情に合わせて要望をあげていくことです。

お花茶屋地区から出ました樹木の剪定も全く同じです、樹木の剪定は年何回やられているのかを知る必要があります。

今では、樹木の剪定にも順番があって、1つの公園あたり、年2回に減っているかもしれません。

そうするとどうしてもこまめに手入れをすることができなくなってきてしまいます。

子どもの背を超えたりするケースも増えてこざるを得ないと思います。

地域の木の剪定はいつやっているのかを知り、それだと足りないのであれば、春か秋にもう1回やってほしいと要望をあげてみる。

埼玉のある町では行政ができないというのであれば、1回は住民が剪定するという地区もあります。ただ、剪定の器具と剪定後の樹木の掃除は行政にお願いしています。

われわれの活動は計画だけではなく、子どもたちから危ない場所を教えてもらったら、具体的に改善していく活動です。

行政と話し合っていく中で、行政ができないのであれば、地域住民が踏みこんでいくのも重要だと思います。

末広小学校からあがった、ベンチの問題もそうです。背もたれのあるベンチの必要性もわかるし、小さい子どもが座りやすい子どものベンチも必要です。しかし、ベンチだらけになっても困るので、どこにどういうベンチが必要かというとこところまで、具体的にしっかり検討するのが大事です。

防犯カメラについては、対策としてあがることが多いので、推進会からの要望でもあり、ここで少し整理をしたいと思います。

まず、防犯カメラを考える視点について話をします。地域の安全を考えるうえで防犯カメラの位置づけについてです。防犯カメラは2005年にイギリスのロンドンでバスと地下鉄が同時に爆破される事件がおきました。テロ対策として犯人の特定に防犯カメラが役に立ったため、世界中で一気に広がりました。世界的にも各国別にもどれくらい防犯カメラがあるのかがわからない状況です。大体、イギリスは600万台くらい、人口10人に1台と広がっている。アメリカは3000万台で人口10.8人に1台くらい広がっている。日本は500万台と推定されており、25人に1台くらいで広がっていると思います。韓国は800万台。韓国は、保育園や幼稚園に必ずカメラを設置する義務があり、保育園や幼稚園で子どもが虐待されていないかを監視するために、監視カメラが設置されています。カメラが職場の管理まで広がっています。

防犯カメラには二つの役割があります。

一つは犯罪が起こる前に防止する抑止効果です。もう一つは具体的に犯罪が起こった後の捜査や裁判の時の証拠に使うという役割です。

抑止効果については事前に抑止することについては、子どもたちの命を狙ったりする凶悪犯罪についてはあまり効果がないと言われています。確信犯はカメラがあろうがなかろうが、犯罪を起こします。現実にそういった事件が多発しています。事件が起きるとテレビ等でも防犯カメラの映像が出てきます。防犯カメラが多いこともありますが防犯カメラがあるところでも犯罪が起こっているということです。一方、窃盗など、直接命にかかわらない犯罪については抑止効果があります。殺人など確信的犯罪についての抑止効果は極めて限定的と言われています。

また、カメラをつけても絶えず見ている人がいないというのも課題です。大阪の池田小学校でもカメラやモニターをつけていますが、先生からも画面をずっと見ている人がいないので効果は期待できないとの声もあります。犯行が起こった後犯人の特定には有効ですが。事前に凶悪犯罪を抑止するのは効果的ではありません。

しかしながら、犯罪が起こった後の捜査には有効です。だから警察などは積極的です。

以上のことより子ども達への凶悪犯罪の事前防止のために防犯カメラに多くの期待をかけるのは現実的ではありません。

やはり、子ども達に犯罪を行うのも人間ですが、子ども達を犯罪から守るのも人間だということを確認したいと思います。

防犯カメラには以上の二つの機能がありますので、カメラの設置の仕方も正反対なものになります。

抑止効果を狙う場合は目立ったところに防犯カメラを設置しないといけないですが、

犯罪後の捜査に使うのが目的なら防犯カメラは見えないところに設置しないといけないということです。

防犯カメラの役割によって置き場所が逆になるという矛盾のかかえていることをわれわれは理解すべきです。

次に防犯カメラが急速に広がっていくことについての設置や運用上の問題点について話をします。

問題点はプライバシー侵害です。現在は個人情報の保護が強く言われています。PTAも名簿を作成するのも難しくなってきている時代です。個人情報を守っていかないといけない時代に不特定の人を本人の了承もなく、防犯カメラで写していくのがよいのかどうかです。防犯カメラがどこにでも誰にでも設置できる現状では、自分の家の前の道路をいつだれが通ったかもわかるわけです。このことは、プライバシーを侵害しているのではないか、個人情報保護に逆行しているのではないか皆で考えていく必要があります。住民が住民を監視しあう社会を望んでいるのでしょうか。また、警察などがこうした映像を無条件に閲覧できる現状も改善が不可欠です。

また、肖像権について問題もあります。いつでも本人の承諾なしに撮影できるということのへの問題です。

こうした状況を踏まえて、社会として、監視社会をつくっていくことの危惧もでていきています。

欧米ではテロの問題が深刻です。命が危ないということから防犯カメラが広がってきている現状があります。日本は、外国に出掛けて行って戦争することを憲法が禁止しています。だからテロの標的にされることもありませんでした。テロの発生が高いところは、肖像権やプライバシー保護が軽視され、大きな問題になっているということです。

対策として、国としてそういった防犯カメラの設置の際の権利について保護するルールを作っている国もあります。日本の場合は行政機関による防犯カメラの設置などに関する法律が国会審議にかかりましたが、審議未了で廃案になってしまいました。誰がどこに設置してもよいし、誰が見ても良い状態になっていると言えます。アメリカやイギリスでは自治体レベルのルールは作られています。警察の研修会の報告によるとNY市ではプライバシーガイドラインという警察当局が守るルールが作られており、公共空間における公的活動のみ使用されるという制約が課せられています。データの保存期間は30日での消去義務や使用にあたっては、テロ対策目的に限定しています。住民のプライバシー保護のためにそれ以外の用途では使ってはいけないことになっています。ガイドラインに違反した場合には、懲戒などの罰則規定も設けられています。フィラデルフィアでは運用ルールを決めています。ルールを運用する人は必ず、研修を受けないといけない。研修を受けた人のみが防犯カメラを運用することができるのです。そこには、制限なく一般的な市民を監視するというのを禁止するという流れがあります。葛飾でどうやっていくのでしょうか。防犯カメラについては有効に使いたいという人もいますが、あまり頼ってはいけないということは知ってもらいたいです。防犯カメラの活用に当たってはアメリカの事例にあるように運用と設置のルールを決める必要があると思います。設置の基準はどういう目的に応じて、どういう所だとつけていいのか、監視の範囲も自分の塀から1.5メートル以内しか撮影してはいけないなどの設置の規定を決めることも必要です。加えて、どういう形で誰が見ていくのかなどの運用についても決めていかないといけません。警察などの閲覧に供する場合にも目的や利用範囲などを限定したルールの厳守が必要です。今後は、こうしたプライバシー保護の責任が問われることとなるでしょう。運用の基準もきちんと決めて、防犯カメラをきちんとした設置と運用のルールを基に使用していくことです。ルールなしで使用していくのはよくないと思います。

私の勤めていた職場では、防犯カメラの使用に関してルールを作成しました。ルールの中には設置責任者の明確化とデータを貸し出す場合には、申し込みの用紙を誰が、目的、期間はいつなのかについて明示してもらって、申し出てもらい、ルールに違反しないことを誓約してもらう形になっています。

映像の目的外の使用はしないことや閲覧時はこちらに来てもらって、学校の人間も立ち会う。犯罪以外に使用しないように個々人の人権の保護とプライバシー保護を守ったうえでカメラの映像を使用してもらうことになっています。

当時、研究を始めた時に防犯カメラのメーカーから防犯機器の開発について共同研究の申し込みがありました。子どもの命を守ることをビジネスチャンスと捉えていくのかと違和感を覚えました。私は子どもの安全は防犯機器に頼るのではなく、地域社会の人々の知恵と力に依拠すべきだと考えて、葛飾の人とこの活動を始めました。最近の動向としては防犯カメラも大きな産業分野になっていますが、このことにより、ますます監視社会になってきていることも考えなくてはいけないと感じています。

 

次回の第5回 関係行政機関との懇談は、10月21日(土)14:00より新小岩北センターホールになります。多数のご出席をお待ちしております。

 

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